田舎では。飛行機が珍しかった。見ると心が踊った。
通りすぎたあとの、ほぐれていく飛行機雲も、好きだった。
音が聞こえるとすぐ外に出て
「おみやげかってきてー」
「てっぽうだまかってきてー」
を繰り返した。届いていたのか?
てっぽうだまは、危ないものではなく黒飴のこと。
私のそばには兄がいた。ずいぶん泣かされたけど、ずいぶん一緒に遊んだ。
今は、、、、。私が変わったのか、彼が変わったのか。
これから。また二人で空を見上げながら笑ったりすることはあるんだろうか。
飛行機に、祈ってみるか。
小声で。
(*_*)(*_*)(*_*)